空気圧制御弁と油圧弁の比較

(1)使用されるエネルギーの違い

空気圧機器および装置は、空気圧縮機ステーションからの集中空気供給方式を採用し、異なる使用要件および制御ポイントに応じて各減圧弁の作動圧力を調整することができます。油圧弁には、使用済みの作動油をオイルタンクに回収するためのオイルリターンラインが装備されています。空気圧制御弁圧縮空気を排気口より直接大気中に排出することができます。

(2)漏洩に関する異なる要件

油圧バルブは外部漏れに対して厳しい要件がありますが、部品内部の少量の漏れは許容されます。空気圧制御弁ギャップシールバルブを除き、原則として内部漏れは許容されません。空気圧バルブの内部漏れは事故につながる可能性があります。

空気圧パイプの場合、少量の漏れは許容されますが、油圧パイプの漏れはシステム圧力の低下と環境汚染を引き起こします。

(3)潤滑に対する異なる要件

油圧システムの作動媒体は作動油であり、油圧バルブの潤滑は必要ありません。一方、空気圧システムの作動媒体は空気であり、潤滑性がありません。そのため、空気圧バルブオイルミスト潤滑を必要とする場合、バルブ部品は水に腐食されにくい材料を使用するか、必要な防錆対策を講じる必要があります。

(4)異なる圧力範囲

空気圧バルブの作動圧力範囲は油圧バルブよりも低く、通常は10bar以内ですが、中には40barに達するものもあります。一方、油圧バルブの作動圧力は非常に高く(通常50MPa以内)、空気圧バルブを最大許容圧力を超える圧力で使用すると、深刻な事故が発生する可能性が高くなります。

(5)異なる使用特性

一般的に、空気圧バルブ油圧バルブよりもコンパクトで軽量で、組み込みや設置が容易です。バルブの動作周波数が高く、長寿命です。空気圧バルブは低消費電力・小型化が進んでおり、わずか0.5Wの低消費電力ソレノイドバルブも登場しています。マイコンやPLCプログラマブルコントローラに直接接続することも、電子機器と一緒にプリント基板に取り付けることもできます。ガスと電気の回路は標準基板を介して接続されるため、配線を大幅に節約できます。空気圧産業用マニピュレーターや複雑な製造工程に適しています。組立ラインなどの用途にも適しています。


投稿日時: 2021年12月29日